2012年07月12日
人それぞれ・・・
あれは、もう25年以上前のこと
私は、何軒目かのBARのカウンターにバーテンダーとして立っていた。
店の名前は「馬車屋」
20年来、スナックの形式でやってて、テレビなんかもつけてて
そこそこ常連さんで賑わっていた店
ビジネスホテルのまん前だったし、マスターが器用な方で
手品なんかを披露したりして
でも、ここのジンフィズは天下一品だった
ロンググラスではなく、水割りなんかでよく使うタンブラーで提供する
少し甘めではあるが、ジンとレモンが絶妙で、炭酸はほんのちょっぴりしか入れない
レモンスライスと、最後にシロップに漬けたマラスキーノチェリーを落とし込むのが
マスターのこだわり。古いカクテルブックの写真そのもの。
ここがカクテルブームに乗って、BARに改装して新装オープンするからと
サントリーショットバーのつとむさんに「行け！」と命令されて・・・・
ここの常連さん、なかなかの顔ぶれだった
まだまだ、バーテンダーとしてはヒヨッコの俺は
毎日が勉強で、マスターの後ろから手品の種を盗んだり（決して教えてくれなかった）
マスターのシェイキングを真似たり
家に帰ったらカクテルブックと睨めっこの毎日だった。
ビールにもこだわってて、注ぎ方はかなり時間をかけてたな
泡がソフトクリームみたいに盛り上がるんだ。
水割り一つ、丁寧にステアする。
すべてにおいて「呑みやすく」する
だからこそ、次のオーダーに繋がる
酔客の状態をみて微妙にベースの量を変えたりするのも
ここで覚えたもんだ。
長年の勘ってやつだね。
ここの常連さんで、「いつもの」と注文するお客様がいた
それは「ビールのお湯割り」
まだ若かった俺は度肝を抜かれたね（W)
一度、呑んでみたがとてもとても呑めたもんじゃない
それを、うまそうに流し込む。。。
後にも先にも
あれほど酷い組み合わせのオーダーをもらったことが無い。
一度なんか、俺が酔っ払って
純米吟醸酒の入ったグラスにモルトウィスキーを入れてしまったことがある
意外にこれがイケたりするのだが（＾＾；））））
それぞれに、こだわりの飲み方がある
焼酎のお茶割りや牛乳割り
それに最近はソーダで割って「ローボール」なんて言うそうだ（苦笑）
皆さんは、どんなレシピをお持ちですか？？？
BAR小粋、本日は20時開店です。
